A01-4 酵素機能発掘と合成⽣物学による次世代型物質⽣産系の構築

研究者紹介

研究代表者
淡川孝義
理化学研究所
環境資源科学研究センター

研究分担者
牛丸理一郎
東京大学大学院
薬学系研究科

研究概要

主に真菌に由来する、新奇酸化酵素の精密構造機能解析を行い、そこで得られた酵素反応の知見を集積する。また、生理活性物質を合成する補酵素由来天然物の生合成酵素など、これまで未踏の生物分子より生成物を合成する酵素群を解析の対象とし、その酵素活性中心遷移状態の構造予測と制御、酵素ドメイン相互作用の制御を行う。また、酵素の反応性をリデザインし、合成生物学的手法によって酵素を用いた新規生理、生物活性物質の創出にも取り組む。
A01班の新規生合成酵素の探索、触媒機能の精密機能解析の役割を踏まえて、特に連続反応を触媒する酸化酵素などの特徴的な酵素反応を、X線結晶構造解析やクライオ電子顕微鏡などの構造解析、ラベル体基質反応やストップフローなどの生化学的手法解析による、精密反応解析を行う。また、A02班と協働してAIや計算化学を用いた反応解析、遷移状態や中間体の構造を予測、変異型反応構造のデザインによって、酵素反応の制御についても目的とする。得られた酵素反応や反応メカニズムより機能演繹することによって、非天然型反応のための酵素制御の方法論を構築し、in vitro、in vivo両面での物質生産につながる有用な知見をA03班に供給することを目指す。