標的タンパク質―リガンド間相互作用と言語モデルを用いた天然物リガンドの最適化

研究者紹介

研究代表者
関嶋 政和
東京科学大学
情報理工学院
研究概要
本研究課題「標的タンパク質―リガンド間相互作用と言語モデルを用いた天然物リガンドの最適化」では、1) 相互作用エネルギーベクトル(IEV)によるリガンドとタンパク質間の相互作用解析、2) タンパク質言語モデル(PLM)を用いた結合ポケットの詳細解析、3) PLMと化学言語モデル(CLM)を統合して共通の潜在変数空間を構築し、この空間を活用したリガンドの部分的再設計を行い、天然有機化合物の特性を最適化する手法を開発する。本研究は、リガンド全体を再設計するのではなく、母核などの重要な構造やタンパク質のリガンド結合部位との重要な相互作用を維持しつつ化合物を最適化する部分的再設計に焦点を当てる。このアプローチにより、リガンドの全体構造を大幅に変更することなく、リガンドとタンパク質の相互作用の重要な特徴を捉えながら、特性の向上を目指す。最終的には、これらの手法を統合した新たなリガンド設計プロセスを確立し、天然有機化合物の機能最適化を実現することで、創薬や農薬開発における効率的なリガンドデザインのための新たな基盤を築くことを目指す。
