三重結合アミノ酸生合成系を改変したクリックケミストリー指向型ペプチド合成系の構築

研究者紹介

研究代表者
藤城貴史
埼玉大学
理工学研究科

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研究概要

本研究では、天然で三重結合を持つアミノ酸／ペプチドを合成する生合成マシナリーの下流の鍵酵素群に注目し、それらの酵素の構造解析や反応解析、in silicoでの分子設計により、基質特異性や反応の位置選択性を変える”酵素エンジニアリング”を行うことで、人工型三重結合アミノ酸／ペプチド生合成マシナリーを創り出します。この人工生合成マシナリーは、様々なアミノ酸配列や枝分かれ構造を持つ非天然型の三重結合含有ペプチドライブラリーの構築を可能とするともに、反応系を利用した新規な人工ペプチド性生理活性物質の合成や、タンパク質の特定の配列を持つ末端部タグへの三重結合導入反応への利用が期待されます。また、それらペプチドやタンパク質が細胞内で局在化するような場合においては、細胞内で人工型三重結合アミノ酸／ペプチド生合成マシナリーを発現したのち、ターゲットとなるペプチド／タンパク質へ三重結合をin vivoで導入後、その三重結合にさらにアジド基を持つ蛍光分子などによる修飾反応が可能となる”細胞内クリックケミストリー”を行うためのツールとしての展開も目指します。